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津田識義

第37回 サバイバルの法則 その2

(3)サバイバル法則3

Never drop your guard~決して警戒を怠るな~


●肉食動物や蛇などには常に警戒が必要です。特に危ないのが3日目頃です。

 その頃には当初の緊張や興奮が治まっているはずです。

 すると集中力もなくなり、警戒心が薄れてきます。

●気が緩まないように注意して、警戒を怠らないことが重要です。


 エド氏が野生動物の宝庫であるサバンナ地域で野営をするときは、肉食動物の足あとやフンが近くに無いかよくチェックします。シェルターを木の上につくってみたり、その下の焚火が消えないようにしたりと常に警戒を怠りません。

 最近はクマの出没が毎日のように報道され、特に山に近づく方は十分注意されているとは思いますが、至近距離までその存在に気づかず、全力で襲ってきた場合はもう手遅れであきらめるしかないでしょうか。


 経営の世界でお話しますと、第9回、10回に掲載しました『9BOX Analysisの5Force分析』における新規参入者と代替品に気をつけましょうという事になります。




 競合する企業は常に存在しますが、ゲームチェンジャーが現れると、一瞬でシェアが奪われてしまいます。

 小生が最も危惧するのは、「今まで何十年もやってきたから、きっと今後も大丈夫」という言葉を企業トップがすくなからず存在するという事実です。警戒を怠っている象徴と小生には映ってしまいます。

 貴殿の会社を狙っている敵には2種類あります。顕在ライバルと潜在ライバルの2種類です。顕在ライバルは同業種ですから、敵と認識しやすいです。


 中古車買い取り及び販売のB社が自壊すると、G社の広告露出が非常に多くなり、B社の旧顧客を奪っていきます。傍から見ていても非常に競争関係が分かりやすいです。

 一方でやっかいなのが潜在ライバルで、異業種の世界から貴殿の会社のシェアをこっそり奪っていきます。

 数十年前小生がテレビ局のコンサルティングをしていた時、他局とのコンテンツ上の差別化がメインテーマでしたが、今となっては視聴時間の奪い合いが、YouTubeやネットフリックスやTiktokで起きているので、テレビの枠内だけで対策を考えていても良質な対抗戦略は出てきません。

 何がどこから襲ってくる可能性があるのか常にアンテナを張って、もしも、その未知なる敵が襲ってきたらどうするかのアクションを考えておくこと=警戒し続ける必要があります。




(4)サバイバル法則4

   Learn from your mistakes~失敗から学べ~


●ルーマニアでは大きなミスを犯しました。

 その日は良い天気で、火口として使う材料を干すにはもってこいでした。

 なのに私は雨を心配して基地作りを優先したのです。⇒2日間低体温症との戦い

●ささいなミスも重い結果につながります。

●失敗した時、自分を責めると悪循環に陥ります。

 私は自分の愚かさを笑って前進しました。

●同じ失敗は繰り返しません。

●自分に優しくし、前向きになることです。失敗をひきずらず、前進するんです。


 失敗を許容し、逆に歓迎するような組織風土が必要です。

 前述のB社や今話題になって近い将来消滅するS社(旧J社)は社員が失敗すると、トップが激怒する恐怖政治に近い形態だったと聞いております。そうなると社員は、怒らせまいと空気を読み(忖度が日本企業の特徴ですからやむをえません)、トップや上司の顔色を伺うことに注力し、提言をする者がいなくなります。


 そうなるとせっかくのアイデアが日の目を見ることなく潰されたり、新規導入のチャンスを失ったりして、組織力がなくなってしまいます。



次回サバイバルの法則その3に続きます。




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