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津田識義

第40回 サバイバルの法則 その5

(1)サバイバル法則9
   Make yourself at home~快適な暮らしを目指せ~

●最低限の生活は長続きしません。

●長く暮らすには、住み心地の良さが必要です。基地を快適にするのです。

●ささいな物が効果を発揮します。お茶を飲んだり泳いだり、それだけで普通の生活に近づきます。

●快適に暮らすには工夫が必要です。手をかければ、過酷な環境でもくつろげるのです。

 

 エド氏のサバイバル生活で、良くお茶を飲むシーンが印象に残っております。

 水も河から汲んできたものを煮沸し、茶葉はそこらへんの野草です。エド氏はイギリス人ですから、お茶を飲むことが生活の一部になっていて、最もリラックスできる瞬間なのでしょう。

 環境がいかに変わっても、自身の生活の臍や核を持つことの重要性を説いています。特に最近の複雑すぎる経営環境下で諸々の事柄を決断していくには、相当な覚悟と冷静な頭脳、膨大なシミュレーションがもとめられると思います。

 そんな時に変に焦っていたり、冷静かつ心落ち着いた状況になければ誤った判断をしてしまう確率が高くなってしまうかと危惧します。

 

 自身が最も多幸感を味わえる瞬間。人それぞれでしょう。

 寝覚めの珈琲、ヨガ、瞑想、散歩、晩酌等々。震災後の避難生活等を除いて、諸々制限のある環境下でもなるべく快適に過ごせる環境を整えていきたいものです。

 

 

(2)サバイバル法則10
  Have an attitude of gratitude~感謝の気持ちを持て~

●感謝の気持ちを持てば、必ずうまくいくということです。

●自然への敬意があれば、状況を受け入れ、生かせるようになります。

●自然と闘うか、それとも笑って降伏するか。後者の方がずっと楽です。

 自然や天候を変えることはできません。受け入れるしかない。すると問題はなくなる。

●上手く説明できませんが、私は信じています。“敬意があれば物事は好転する”と。

●敬意と感謝の気持ちで接すれば、自然は想像以上のものを与えてくれます。

 

 小生のリビングのソファにずっとおいてある本があります。

 本棚には多くの戦略書やビジネス書が鎮座していいますが、いつでも手の届くところにおいてあり、カフェに持ち込んだり、電車移動中に読み返したり、ふとした瞬間に最も手にしているのがこの本です。スコット・アラン著の「感謝の習慣」です。

 

 第2章の中で感謝の心が特に精神と肉体の健康をどのように増進するか以下9項目を挙げている箇所があります。少し抜粋いたします。

 

①   ストレスを軽減し、不安をやわらげ、抑うつを防ぐ

②   考えすぎを防ぐ

③   熟睡できる

④   心臓と脳の機能が向上する

⑤   免疫力を高める

⑥   逆境から立ち直る

⑦   寿命が延びる

⑧   活力がわいてくる

⑨   もっと運動するようになる

 

 いずれの効果・効用も、数十~週百のサンプルを様々な専門機関が調査した結果導き出されたものだそうです。


 小生が隙を見つけてキャンプに行くのは、あえて過酷な環境に身を置くことにより、日常生活の便利さに感謝をするためであります。


 12月後半、あの大寒波が来た時、長野の天気はさほど悪くなく、木曽の天気も雪マークはなかったので、雪中キャンプにはまずまずの天気かと思い(のちに大間違いであることがわかったのですが)、普段通りタープを張って、シンシンと雪が降るなか焚火であたたまろうと思っていましたが、夜になると駒ケ岳方向からゴ~っというものすごい音がして、その数秒後ものすごい突風が吹き下ろしてきました。これが一晩中続き、タープは吹き飛ばされそうなので張ることをあきらめ、焚火などはもちろんできずにテントにこもって過ごしました。朝食は、テントの中で、温められる鍋焼きうどんを食しました。


 強風の中、体感温度氷点下10度を下回る中、日差しの無い中でも、食事ができることに感謝。そしてあたたかい事に感謝。何よりもテントが飛ばされず、無事に生きている事に感謝。家に戻って、あたたかいお風呂に入れて大感謝、スイッチ一つであたたまる部屋に感謝。あたたかい鍋を食べられて感謝。あたたかい布団で眠れて感謝。帰宅してから数時間でその他にもたくさん感謝することができました。


 これが日常の便利さに埋もれていると、1度も感謝せずに過ごしてしまうことがあります。それどころか、何かちょっとしたトラブルがあるとイライラしてしまったり、不満や愚痴が出てきてしまったりします。


 日本で生活している限り、日常諸々不満な点は多々あろうかと思いますが、過去一便利で恵まれた生活環境にあると思うのです。

 例えば江戸時代には、エアコンもなく、食事や入浴等何をするにも薪をたかなければなりません。車もなく、PCもテレビもコンビニももちろんありません。

 自身がないものを数えると不満や愚痴が出てきてしまいますから、自身が持っているものを数えると良いのかもしれません。

 満足点を江戸時代にもってこれれば、大概毎日何十回と感謝することができます。

 

 これにてサバイバルの法則編を終了します。

 

 次回以降はまた、心に浮かぶよしなしごとを書いていこうと思いますのでお付き合いの程よろしくお願いいたします。

 

 

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