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津田識義

第42回 真のダイバーシティ&インクルージョン ~その①~

●いじめとパワハラの現状と原因

 相変わらず、日本の学校ではいじめが横行しており、その件数は上昇の一途を辿っております。




 あくまで認知件数なので、表になかなか出ない陰湿ないじめの数は上記件数の何倍にも上ることが想定できます。

 いじめの原因は多々あろうかと思いますが、おそらく他者と違うという理由が多いのではないでしょうか。みんなと違っている(肌の色、髪質等身体的特徴から、運動機能、学力等々)ことに起因していると考えています。そうであるとすると、学校でいじめられないための対処療法としてはみんなと同じようにする。目立たなくするということに落ち着くのではと思ってしまいます。 





 次に国際比較をしてみますと、日本はパワハラ上位国に位置付けられます。

 幼少期~学生時代のみならず、社会人になっても同様の傾向が伺えます。


 

●いじめ、パワハラが経営に及ぼす影響

 これからの経営に必要なのは、イノベーションです。その理由は

① 経営環境が大変化=ゲームチェンジの時代に突入

② 国際競争の熾烈化。コモディティでは利益が取れない時代に突入

 

 イノベーションを起こすには、他者、経営の場合は他社と差別化が必須です。他と同じことをやっていたのでは企業価値が上がりません。

 また、今までにない斬新なアイデア・切り口が必要になり、他の人が思いつかなかったアイデアにこそ価値の源泉がやどっている可能性が高いのです。

 

 そうであるのならば、みなと同じでないことを大事にする文化が今こそ必要なのではないかと強く思うわけです。この根深い課題を解決するには企業に入ってから教育するのでは手遅れで、日本の学校教育の中で育む必要があり、何十年単位の大仕事になってしまうかもしれません。が、そこを避けていて、みなと同じように!を続ける限り、この国の未来はお先真っ暗になってしまうと危惧しております。


 

●企業の残念な実態

 上記の考えにいたったのは、多くの企業のコンサルティングをしていく中で、厭というほど実態を見てきたからです。

 企業方針の中で、ダイバーシティやワークウィズリスペクトと耳に優しい言葉が書かれていて、壁に貼ってある企業ほど、それができていなく、パワハラやいじめが横行している実態があります。「できていないから理想を書くんだなあ。書くだけで終わりか?」と思ってきました。


 

●3種類のキャラクター

 教育の改革は長期的には不可欠ですが、短期的に会社の中で出来ることがあります。社員の違いを見抜くということです。人事部があるならば人事部長の大きな仕事です。

 企業には3種類のキャラクターが存在します。職人とマネージャーと経営者です。

 役職・職種・年齢・性別問わず、まずは社員をこの3分類に分けてみましょう。これを実施しているケースはほとんど見たことがないです。

 しかし、この3つのキャラクターの配属・任命を間違えると恐ろしく組織力を弱めることとなります。

 

 

◆次回予告

次回はこの3種類のキャラクターの特徴とそれらをどう活用したら良いかを次回述べていきます。

 

 

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