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津田識義

第15回 人財育成 その1 “3視(さんし)”の重要性

 さて、今回からビジョンコーチ社の本業である次世代経営人財育成について、なるべく体系的に話を展開しなければと思いつつも、その時々小生の思っていること、考えたことを徒然なるままに正直に記述していこうと思います。

 相変わらず不定期になると思いますが、よろしければお付き合いくださいませ。


 人財育成の1回目は、“3視”について話してみようと思います。経営者と業務執行者との違いは?と問われた場合、小生の答えは以下の通りです。

と答えています。この4つが経営者独特の仕事です。

 ビジョンと戦略については過去投稿しておりますので今回詳細は割愛いたします。


 もうひとつは、上記経営スキルとは別に、志(こころざし)“に関わることです。志を小生はわかりやすく〝3視“と表現しています。まずはこの〝3視“を意識して、それ等のレベルを引き上げる努力を不断に実行することを推奨しております。


※3視とは

(1)視座・・・視座高く

 物事を見る自身の立ち位置です。打ち上げ花火を上からみるのか、下から見るのか、真横から見るのかによって、見える景色がまるっきり変わってきます。経営上では、株主側でみるのか、それとも社員側から自社の現状を見るのかが問われます。

 全社では理に偏ることになり、後者では情に偏ることになります。自身の特性を良く見極め、自身が情に脆いタイプであると判断するならば、より理の世界に軸足を移し、理に偏っている(要は薄情)と判断するのであれば、情の世界に軸足を移してみるという事が求められます。


(2)視野‥・視野広く

 物事を見る範囲のことです。社内だけを見るのか、ライバルの動向もスコープに入れるのか、それとも海外市場もスコープに入れるかによって、物事の見え方が変わってきます。

 虫の目で見る場合と、全体を俯瞰する鳥の目をもつのか。お勧めは両方の目を持ち、柔軟にカメラを切り替えられると良いですね。


(3)視点・・・視点鋭く

 物事を見る際、どこに注目するかです。

コロナ禍にある中、多くのメディア報道と同様に感染者数だけに注視するのか、それとも重症化率に目を向けるのか、死亡率に目を向けるのか、病床使用率に目を向けるのかによって、同じ現状でも見え方が相当変わってきます。企業経営も同様に、売上の増減なのか、利益の増減なのか、社員のモチベーションなのか、顧客満足率なのか、製造デリバリー日数なのか、在庫数のどこにスポットライトを当てて物事を注視するかによって、現状の見え方が大きく変わります。

 1つに偏って良い時と複眼的に見るべき時ケースバイケースですが、お勧めは平常時から複眼的に見てそこから視点をずらす練習をしていくことを推奨します。



視座高く・視野広く・視点鋭くという理想の姿に近づけるためには、いつものお気に入り(=コンフォート・ゾーン)から脱却しなければならないので、かなりの意識変革と努力が求められます。



◆次回は視座を高めるにはどうしたらよいかを考察していきます。



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